GPUは「性能/ドル」で何倍進化したのか — 15年の市場セグメント比較

公開日: 2026-05-27
カテゴリ: MakeoverMonday
今週のお題
今週のお題は『GPU Computational Performance per Dollar(GPUの計算性能あたりコスト)』。
データの出典は Our World in Data 公開のGPU性能データセット。GPUごとに「1ドルあたりどれだけの演算能力(FLOPS換算)が得られるか」という指標を、2008年から2023年までの約15年分にわたって記録している。
データには各GPUに対して以下のカラムが含まれている。
- Entity: GPUの製品名(例:NVIDIA GeForce RTX 4090)
- Manufacturer: メーカー(NVIDIA / AMD / Intel / Huawei など)
- category: 用途カテゴリ(AI & HPC / Enterprise & AI / Gaming & Content Creation / Workstation & Professional Visualization)
- GPU performance per dollar: 1ドルあたり演算性能(単位:演算回数 / USD)
GPUは用途によって設計思想がまったく異なる。ゲーミング向けは「価格に対する純粋な演算力」を最大化する一方、AI/HPC向けは「メモリ容量・帯域・スケーラビリティ・エコシステム」に投資する。この市場セグメントの違いを「性能/ドル」という単一指標で並べたとき、何が見えるか — それが今週の問いだ。
作成したダッシュボード
構成:
1. 上段:GPU Performance per Dollar Over Time(2008–2023の散布図、用途別に色分け)
2. 下段:Distribution of GPU Price Efficiency by Category(用途カテゴリ別の分布、Circle/Jittered Plot)
工夫した点・こだわり
1. カテゴリ別に「市場の語法」を可視化する
GPU市場は単純な性能競争ではなく、用途別に「何を最適化するか」が異なる。
そこで今回は、category フィールドを 配色 と 下段のパネル分割 の両方で前面に出した。
- 上段の時系列散布図では4カテゴリを 異なる色 で重ねて表示することで、「同じ2020年でもゲーミングGPUは高効率、AI/HPCは低効率」という構造を一目で見せる
- 下段ではカテゴリごとに分けたCircleプロットで 各セグメント内の分布の広がり を見せ、特にGaming & Content Creationの分布が大きく裾を引いていることを強調
2. 個別GPUを「際立たせる」ためのテキストラベル戦略
15年分・100以上のGPUを全部ラベル付けすると視認性が崩壊する。
そこで 代表機種だけを選んでラベル表示 する方針を取った。具体的には:
- 各時代の「象徴的なGPU」(Tesla K20c, GeForce GTX 980, GeForce GTX 1080 Ti, GeForce RTX 3080, GeForce RTX 4090, Radeon RX 7900 XTX, RTX A4000, RTX A6000, L20 PCIe, Ascend 910B 等)
- 同じ年・同じカテゴリで複数あるとき、最も高効率/最も特徴的な機種
ラベルの色は対応するカテゴリ色と揃え、ドットとラベルの関係が一目で結びつくようにした。
3. 視覚ノイズを削るシンプル配色
GPU業界のロゴ色(NVIDIA緑、AMD赤)をそのまま使うと、ブランド情報がカテゴリ情報を覆い隠す。
今回は 用途カテゴリでの色分け を主軸にし、メーカーは右上のフィルターで切り替え可能にする設計にした。
使ったTableauの技術・Tips
計算フィールド Entity2 — REGEXP_EXTRACTで製品名を整形
Entity カラムには「メーカー名 + 製品名」がスペース区切りで入っていた(例:NVIDIA GeForce RTX 4090)。これをラベルにそのまま使うとメーカー名が重複し冗長になる。
そこで以下の計算フィールドを作成し、最初のスペース以降だけを抜き出した。
Entity2 = REGEXP_EXTRACT([Entity], "\s(.+)")
\s は任意の空白文字、(.+) はその後ろの全体をキャプチャするグループ。これで GeForce RTX 4090 だけが取り出せる。SPLIT() でも近いことはできるが、REGEXP_EXTRACTのほうが「最初のスペース後すべて」という意図がコードに明示できて読みやすい。
Circleマークによる散布図の重ね描き
両ワークシートとも Circle マークを採用している。Tableauの Shape ではなく Circle を使うことで、サイズと不透明度のコントロールが効きやすく、重なった点でもどこに密集があるか視覚的に分かる。下段のJittered Plot風の見せ方では、Random系の計算で水平方向にズラすか、組み込みのJitterオプション相当の表現で点が重ならないようにしている。
「視覚分析のベストプラクティス」に学ぶ
Tableau公式『Visual Analysis Best Practices』では、「比較のための共通スケール」を強調している。今回上段の縦軸を全カテゴリ共通の GPU performance per dollar にしたのも、下段でカテゴリ別パネルを並べたのも、スケールを揃えることで「カテゴリ間の本質的な差」が誇張なく伝わるようにするためだ。スケールをカテゴリごとに自動調整してしまうと「どのGPUも同じくらい優秀」に見えてしまい、現実のセグメント構造を歪めてしまう。
学び・振り返り
1.「性能/ドル」だけで市場は語れない
最大の学びは、この指標だけでは市場全体を語れない こと。
Gaming GPUの圧倒的な「性能/ドル」優位は、AI/HPCが負けているのではなく、評価軸が違うだけだ。AI/HPC GPUは「1ドルあたりの演算性能」ではなく「メモリ容量 × 帯域 × NVLink等のスケーラビリティ × ソフトウェアエコシステム」で評価される。Radeon RX 7900 XTXが60B ops/$でも、48GB HBMやNVLinkがなければデータセンターでLLMは学習できない。
ダッシュボードを作る側として、「指標は1つの言語に過ぎない」という前提を常に持っておく必要があると改めて感じた。
2. 時系列×カテゴリの「2軸ストーリー」設計
15年という時間軸と、4つの市場セグメントという2軸を同時に見せるとき、ユーザーの視線をどう導くか が設計の核になる。
今回は「上:時系列で全体傾向 → 下:カテゴリ別に分解」というZ字導線にした。上段で「年が進むほどGamingが伸びている」と気づかせ、下段で「ただしAI/HPCは別の物差し」という補足を入れる流れだ。
3. 次回への課題:メーカー視点での切り替え
右上にはManufacturerフィルターを置いたが、現状は「All」のままだと情報量が多い。次回はパラメータ+アクションで「カテゴリ別表示 ⇔ メーカー別表示」をトグル切り替えできるUIにして、視点の往復をスムーズにしたい。
Tableau Public プロフィール: https://public.tableau.com/app/profile/tamaball38175/vizzes
⚠️ 注記: この記事はAIを活用して生成されています。内容に誤りが含まれる可能性があります。技術的な詳細については公式ドキュメントも合わせてご確認ください。
